これは、この世で一番不幸なのは自分だと思っている二人の学生の話。
これは、この世で一番不幸なのは自分だと思っている二人の学生の話。
第三話 「7月16日___桜」
「・・・ただいま。」
母さんが倒れてから一週間。
おかえりの返事はない。
「病院いこう・・・。」
「やっほー!母さん!」
「あら、桜ちゃん。」
「今日は花を持ってきたよ。」
「ありがとねぇ。毎日毎日・・・。」
「いいんだよ。私が会いたいだけだから。」
母さんは意識を取り戻した。
でも家には戻れない。
それは、
母さんが記憶喪失になってしまったから。
誰のことも覚えていない。
悲しかった。母さんは私を知らない。
それでも私は母さんに笑顔をみせる。
私の存在がここにあることを知ってほしかったから。
「おはよう。零。ってそんな時間じゃないね。」
「いいんじゃない?はじまりのあいさつだから。」
零とも仲良くなった。はじめはびっくりしたけど、今では仲のいい友達。私の、たった一人の。
「今日はなんと・・・りんご持ってきちゃいました〜。」
「まぁ、ありがとね。桜ちゃん。あら、うさぎ。」
「可愛いでしょ?がんばった。」
「見舞いの定番だよな・・・これも。」
「なぁんか言った?零?」
「いや別に何も?」
「二人とも仲良しさんね。」
「「うん。」」
なんでだろう。まだ出会って一週間なのに零は私のかけがえのない大切な存在になっていた。
楽しいって言葉、零は私に思い出させてくれた。
「鈴木さーん。検査の時間よ?」
「あ、母さん検査だって。いってらっしゃい。」
「えぇ、行ってくるわね?零君、桜よろしくね?」
「分かりました。」
「そんな子供じゃないっつーの!」
「うふふ。いってきます。」
バタン
母さんは検査に行った。残ったのは私と零だけ。
初めてだな、二人っきりは・・・。
「ねぇ、桜。」
「ん?どした?」
「あのね、聞いてほしいんだ。僕の病気のこと・・・。」
「それは・・・言って後悔しない?零。」
「うん。桜に聞いてほしい。」
その言葉は私の胸に突き刺さった。
零は自分を必要としてくれるのかな?
「僕、心臓の病気なんだ。」
「し・・・んぞう・・・。」
「そう。だから・・・ながくないんだ。」
「そっか・・・。じゃあさ・・・。」
「ん?」
「思い出を作ろう。」
「え・・・。」
「思い出を作ろう。些細なことでもいい。零がここにいた証。思い出。
たとえ零がいなくなっても、思い出は消えないから。」
零の行動から分かる。思い出をできるだけ残そうとしない零の一つ一つの行動。
それは、残されたものへの罪滅ぼし。零なりの接し方。
でも私たちは、友達なんだから。
「僕は死ぬとき後悔しないようにって思い出を作らなかった。
残された人もつらい。ここに来てからはまともな話をしていなかった。
でも、桜に会ってから全部変わった。こういうのも悪くないなーって。」
それは、零の死への恐怖と、心のあたたかさ。
君は優しいんだね。本当にそう思う。
「後悔はしてないよ。知ってもらってよかった。」
「時間はどれくらい?」
「え?」
「時間はどれくらいあるの?零との思い出を作れる時間。」
「あぁ・・・。僕・・・とっても短いような気がする・・・。」
「短い・・・。」
「あ、これは僕の予想だから。絶対って訳じゃないよ?
・・・でも・・・自分のことは・・・自分が一番分かっちゃうもんなんだよね。」
神様。いるのなら願いをかなえてください。
彼に・・・零にたくさんの時間を。
これが今の私の願いです。
なぜか聞いてほしかったんだ。君に僕のことを。
ごめんね。びっくりしたよね。だから・・・
僕のために涙を流さないで。
第三話 END.
第三話 「7月16日___桜」
「・・・ただいま。」
母さんが倒れてから一週間。
おかえりの返事はない。
「病院いこう・・・。」
「やっほー!母さん!」
「あら、桜ちゃん。」
「今日は花を持ってきたよ。」
「ありがとねぇ。毎日毎日・・・。」
「いいんだよ。私が会いたいだけだから。」
母さんは意識を取り戻した。
でも家には戻れない。
それは、
母さんが記憶喪失になってしまったから。
誰のことも覚えていない。
悲しかった。母さんは私を知らない。
それでも私は母さんに笑顔をみせる。
私の存在がここにあることを知ってほしかったから。
「おはよう。零。ってそんな時間じゃないね。」
「いいんじゃない?はじまりのあいさつだから。」
零とも仲良くなった。はじめはびっくりしたけど、今では仲のいい友達。私の、たった一人の。
「今日はなんと・・・りんご持ってきちゃいました〜。」
「まぁ、ありがとね。桜ちゃん。あら、うさぎ。」
「可愛いでしょ?がんばった。」
「見舞いの定番だよな・・・これも。」
「なぁんか言った?零?」
「いや別に何も?」
「二人とも仲良しさんね。」
「「うん。」」
なんでだろう。まだ出会って一週間なのに零は私のかけがえのない大切な存在になっていた。
楽しいって言葉、零は私に思い出させてくれた。
「鈴木さーん。検査の時間よ?」
「あ、母さん検査だって。いってらっしゃい。」
「えぇ、行ってくるわね?零君、桜よろしくね?」
「分かりました。」
「そんな子供じゃないっつーの!」
「うふふ。いってきます。」
バタン
母さんは検査に行った。残ったのは私と零だけ。
初めてだな、二人っきりは・・・。
「ねぇ、桜。」
「ん?どした?」
「あのね、聞いてほしいんだ。僕の病気のこと・・・。」
「それは・・・言って後悔しない?零。」
「うん。桜に聞いてほしい。」
その言葉は私の胸に突き刺さった。
零は自分を必要としてくれるのかな?
「僕、心臓の病気なんだ。」
「し・・・んぞう・・・。」
「そう。だから・・・ながくないんだ。」
「そっか・・・。じゃあさ・・・。」
「ん?」
「思い出を作ろう。」
「え・・・。」
「思い出を作ろう。些細なことでもいい。零がここにいた証。思い出。
たとえ零がいなくなっても、思い出は消えないから。」
零の行動から分かる。思い出をできるだけ残そうとしない零の一つ一つの行動。
それは、残されたものへの罪滅ぼし。零なりの接し方。
でも私たちは、友達なんだから。
「僕は死ぬとき後悔しないようにって思い出を作らなかった。
残された人もつらい。ここに来てからはまともな話をしていなかった。
でも、桜に会ってから全部変わった。こういうのも悪くないなーって。」
それは、零の死への恐怖と、心のあたたかさ。
君は優しいんだね。本当にそう思う。
「後悔はしてないよ。知ってもらってよかった。」
「時間はどれくらい?」
「え?」
「時間はどれくらいあるの?零との思い出を作れる時間。」
「あぁ・・・。僕・・・とっても短いような気がする・・・。」
「短い・・・。」
「あ、これは僕の予想だから。絶対って訳じゃないよ?
・・・でも・・・自分のことは・・・自分が一番分かっちゃうもんなんだよね。」
神様。いるのなら願いをかなえてください。
彼に・・・零にたくさんの時間を。
これが今の私の願いです。
なぜか聞いてほしかったんだ。君に僕のことを。
ごめんね。びっくりしたよね。だから・・・
僕のために涙を流さないで。
第三話 END.
これは、この世で一番不幸なのは自分だと思っている二人の学生の話。
これは、この世で一番不幸なのは自分だと思っている二人の学生の話。
第二話 「7月9日___零」
なんでだろう。
なんで僕はあの時彼女に話しかけたんだろう。
「はい、今日も平熱。大丈夫そうね。
じゃ、朝食置いておくから食べてね。なんかあったらその電話で連絡入れるのよ。すぐ来るから。」
ありがとう なんて言わない。
僕はずっとこの病院に閉じ込められている。
一人で。ずっと一人で。医者は”いつか”と言って絶対にここから出してくれない。
親はお金を出すだけで一度も会ったことがない。もちろん、入院してからも。
僕は心臓の病気らしい。自分でもあんまりよく分かってない。
分かるのは、自分の命はながくない。っていうこと。
だから一つでも思い出を残さず死んでゆく。それだけを願っていた。
でも無理やりにもよってくる看護士、医者、入院している人たち。この顔がいけないんだ。
自分で言うのもなんだけど、僕は顔がいい。
今風にいうと・・・イケメン?モデルにスカウトされたこともあったし、小学校のときは月に一回は告られていた。もちろん全部断ったけど。
うっとうしかった。いやだった。付きまとってくる人じゃなくて、無言という方法でしか解決できなかった自分が。
だめなんだよ。僕はここにいちゃいけないんだ。
「朝食なんていらないよ・・・。」
かき消されていく僕の声。いつもがとてつもなくいやで・・・
朝食のボイコット。これが日常。つまらない、情けない・・・。
ここ最近は僕は何にも食べていない。
思い出を作らないように。
チューブにでもすればいい。そう思っていた。
ずっと本を読んでいたら、いつの間にか夕方になっていた。
僕はこの時間が好きだ。静かで、落ち着ける。
「今、運び込まれました!!」
「急げ!駄目かもしれない!!」
あーあ。今日はうるさいや・・・。残念。
そう思って再び本に目を戻した。
どのくらい時間がたっただろう。
本は読み終わった。また何か買ってこないと。
月に一度、テーブルの上においてあるお金。
僕の親が置いていってるみたい。一度も見たことないけど。看護士が言ってたんだから本当だろう。
「どうして睡眠薬なんかで死のうとしたの?」
ふと隣から声がした。
あぁ、さっき運び込まれた患者か。助かったんだ。
こっちは・・・家族?
どうして泣く?
僕のときは誰も悲しんでくれなかったのに
どうして?
「母さんっ・・・!!」
「なんで泣いてるの?」
「・・・え?」
「だから、なんで泣いてるの?」
とっさに声に出してた。不思議だったから。泣いている君も、話しかけていた僕も。
いつもはこんなこと聞かないのに。
ポカンと口をあけた彼女は、僕の心に残った。
彼女は、僕の知らないことを知っていそうで。
これが彼女との出会い。
これが鈴木 桜 (すずき さくら) との出会い。
第二話 END.
第二話 「7月9日___零」
なんでだろう。
なんで僕はあの時彼女に話しかけたんだろう。
「はい、今日も平熱。大丈夫そうね。
じゃ、朝食置いておくから食べてね。なんかあったらその電話で連絡入れるのよ。すぐ来るから。」
ありがとう なんて言わない。
僕はずっとこの病院に閉じ込められている。
一人で。ずっと一人で。医者は”いつか”と言って絶対にここから出してくれない。
親はお金を出すだけで一度も会ったことがない。もちろん、入院してからも。
僕は心臓の病気らしい。自分でもあんまりよく分かってない。
分かるのは、自分の命はながくない。っていうこと。
だから一つでも思い出を残さず死んでゆく。それだけを願っていた。
でも無理やりにもよってくる看護士、医者、入院している人たち。この顔がいけないんだ。
自分で言うのもなんだけど、僕は顔がいい。
今風にいうと・・・イケメン?モデルにスカウトされたこともあったし、小学校のときは月に一回は告られていた。もちろん全部断ったけど。
うっとうしかった。いやだった。付きまとってくる人じゃなくて、無言という方法でしか解決できなかった自分が。
だめなんだよ。僕はここにいちゃいけないんだ。
「朝食なんていらないよ・・・。」
かき消されていく僕の声。いつもがとてつもなくいやで・・・
朝食のボイコット。これが日常。つまらない、情けない・・・。
ここ最近は僕は何にも食べていない。
思い出を作らないように。
チューブにでもすればいい。そう思っていた。
ずっと本を読んでいたら、いつの間にか夕方になっていた。
僕はこの時間が好きだ。静かで、落ち着ける。
「今、運び込まれました!!」
「急げ!駄目かもしれない!!」
あーあ。今日はうるさいや・・・。残念。
そう思って再び本に目を戻した。
どのくらい時間がたっただろう。
本は読み終わった。また何か買ってこないと。
月に一度、テーブルの上においてあるお金。
僕の親が置いていってるみたい。一度も見たことないけど。看護士が言ってたんだから本当だろう。
「どうして睡眠薬なんかで死のうとしたの?」
ふと隣から声がした。
あぁ、さっき運び込まれた患者か。助かったんだ。
こっちは・・・家族?
どうして泣く?
僕のときは誰も悲しんでくれなかったのに
どうして?
「母さんっ・・・!!」
「なんで泣いてるの?」
「・・・え?」
「だから、なんで泣いてるの?」
とっさに声に出してた。不思議だったから。泣いている君も、話しかけていた僕も。
いつもはこんなこと聞かないのに。
ポカンと口をあけた彼女は、僕の心に残った。
彼女は、僕の知らないことを知っていそうで。
これが彼女との出会い。
これが鈴木 桜 (すずき さくら) との出会い。
第二話 END.
これは、この世で一番不幸なのは自分だと思っている二人の学生の話。
これは、この世で一番不幸なのは自分だと思っている二人の学生の話。
第一話 「7月9日___桜」
ザー ザー
どしゃぶりの雨が降っていた。
それはまるで私の心のようで。
今思えば私の未来をさしていたのかもしれない。
「・・・帰らなきゃ・・・。」
心も体もボロボロで。雨すらも私をいじめるのか。
私はいじめられている。なぜこうなったの?それは私が一番知りたいこと。
でも、みんなが私を嫌っている。それだけはわかった。
二年生になって私はそれなりに平凡で、目だったこともなく、普通の学生だった。
一つあげるとしたら、長い髪の毛。
あることをきっかけに伸ばし始めたこの髪も、ついに腰の長さを超えた。そんなある日。
下駄箱に一通の手紙。
告白なんて考えもしなかったし、呼び出しも縁がないと思っていた。
私はいたって普通の中学二年生。この一通の手紙が私の学生時代、いや人生を一瞬で変えたのだ。
『あの・・・何か御用ですか・・・?』
『は?ごようですぁ〜?じゃねぇよ。』
そこには数人の男女。たしか・・・この学校の中心・・・人気者と呼ばれる人たちだった。
『あんたさ、私たちの暇つぶしになって?』
『・・・え?』
『つまり・・・いじめられて?』
『そうそう!ストレス発散!』
『拒否権なんてないからね?』
『なにいっ━━
ガンッ
聞こえたのは何かを蹴った音。あぁ、なんだ、こういうこと・・・?
『ガハッ・・・!』
『あはは〜いいねぇ〜!』
『私もいきま〜す!!』
ゴスッ
『っう!』
そうこれがはじまり。
逃げられなかった。ううん、逃げたくなかった。
なによりも、たった一人の家族、母さんのために。
この日から三ヶ月。私はいじめに耐え続けた。
いつのまにか友達もいなくなり、全校生徒のいじめの対象になっていた。
根も葉もないうわさを流されたり、屋上でのリンチは当たり前。
こんな日々が日常になった。
でも、悲しくなんてない。だって、母さんがいたから。
何があっても笑顔でお帰りと言ってくれる母さんがいたから。
私はこの扉を開ける。それが一番の憩いだった。この日までは・・・。
「・・・ただいまっ!母さん!」
返事がない。なぜ?そう思った私は、リビングに駆け込んだ。
そこには、顔を真っ青にして倒れている母さんがいた。
「母さんっ!?母さん!!どうしたの!?母さん!おねがい!!答えて・・・!!」
答えは━━ない
「母さんっ!!!!」
ピーポー ピーポー
母さんは病院に運ばれた。
母さんは大量の睡眠薬を飲んで倒れたらしい。
奇跡的に命は助かり、今はぐっすり眠っている。
ねぇ。母さんどうして?
「どうして睡眠薬なんか飲んで死のうとしたの?」
何故飲んだかはわからない。もしかしたら飲む量を間違えたのかもしれない。
医者はそう言っていたけど、そんなことはありえない。
母さんはきっちりした人だ。なんでも分量をちゃんと量って使う人。そんな母さんがこんな間違いを犯す訳がない。母さんは死のうとしていた、そうとしか思えなかった。
「母さんっ・・・!」
「何で泣いてるの?」
「・・・え?」
ふと、隣から声がした。そこには私と同じ歳ぐらいの男の子。
「だから、なんで泣いてるの?」
真顔でそう聞かれた私は、答えることができなかった。
だって、あまりにもかっこよくて。
なぜか、キラキラ光っているものを、私が持っていないものを持っているような気がした。
これが彼との出会い。
これが宝希 零 (ほうき れい) との出会い。
第一話 END.
第一話 「7月9日___桜」
ザー ザー
どしゃぶりの雨が降っていた。
それはまるで私の心のようで。
今思えば私の未来をさしていたのかもしれない。
「・・・帰らなきゃ・・・。」
心も体もボロボロで。雨すらも私をいじめるのか。
私はいじめられている。なぜこうなったの?それは私が一番知りたいこと。
でも、みんなが私を嫌っている。それだけはわかった。
二年生になって私はそれなりに平凡で、目だったこともなく、普通の学生だった。
一つあげるとしたら、長い髪の毛。
あることをきっかけに伸ばし始めたこの髪も、ついに腰の長さを超えた。そんなある日。
下駄箱に一通の手紙。
告白なんて考えもしなかったし、呼び出しも縁がないと思っていた。
私はいたって普通の中学二年生。この一通の手紙が私の学生時代、いや人生を一瞬で変えたのだ。
『あの・・・何か御用ですか・・・?』
『は?ごようですぁ〜?じゃねぇよ。』
そこには数人の男女。たしか・・・この学校の中心・・・人気者と呼ばれる人たちだった。
『あんたさ、私たちの暇つぶしになって?』
『・・・え?』
『つまり・・・いじめられて?』
『そうそう!ストレス発散!』
『拒否権なんてないからね?』
『なにいっ━━
ガンッ
聞こえたのは何かを蹴った音。あぁ、なんだ、こういうこと・・・?
『ガハッ・・・!』
『あはは〜いいねぇ〜!』
『私もいきま〜す!!』
ゴスッ
『っう!』
そうこれがはじまり。
逃げられなかった。ううん、逃げたくなかった。
なによりも、たった一人の家族、母さんのために。
この日から三ヶ月。私はいじめに耐え続けた。
いつのまにか友達もいなくなり、全校生徒のいじめの対象になっていた。
根も葉もないうわさを流されたり、屋上でのリンチは当たり前。
こんな日々が日常になった。
でも、悲しくなんてない。だって、母さんがいたから。
何があっても笑顔でお帰りと言ってくれる母さんがいたから。
私はこの扉を開ける。それが一番の憩いだった。この日までは・・・。
「・・・ただいまっ!母さん!」
返事がない。なぜ?そう思った私は、リビングに駆け込んだ。
そこには、顔を真っ青にして倒れている母さんがいた。
「母さんっ!?母さん!!どうしたの!?母さん!おねがい!!答えて・・・!!」
答えは━━ない
「母さんっ!!!!」
ピーポー ピーポー
母さんは病院に運ばれた。
母さんは大量の睡眠薬を飲んで倒れたらしい。
奇跡的に命は助かり、今はぐっすり眠っている。
ねぇ。母さんどうして?
「どうして睡眠薬なんか飲んで死のうとしたの?」
何故飲んだかはわからない。もしかしたら飲む量を間違えたのかもしれない。
医者はそう言っていたけど、そんなことはありえない。
母さんはきっちりした人だ。なんでも分量をちゃんと量って使う人。そんな母さんがこんな間違いを犯す訳がない。母さんは死のうとしていた、そうとしか思えなかった。
「母さんっ・・・!」
「何で泣いてるの?」
「・・・え?」
ふと、隣から声がした。そこには私と同じ歳ぐらいの男の子。
「だから、なんで泣いてるの?」
真顔でそう聞かれた私は、答えることができなかった。
だって、あまりにもかっこよくて。
なぜか、キラキラ光っているものを、私が持っていないものを持っているような気がした。
これが彼との出会い。
これが宝希 零 (ほうき れい) との出会い。
第一話 END.
これは、自分がこの世で一番不幸だと思っている二人の学生の話。
これは、この世で一番の不幸だと思っている二人の学生の話。
プロローグ
━━━━神様なんていない。
「あんたいい加減にしてよねっ!!」
バキッ
「なんで学校来るかなぁ?」
ゴスッ
「ねぇ〜死んで?」
ガッ
だって私はいじめられている。
何度も願った。
届かない トドカナイ
今日も・・・同じだ・・・。
━━━━神なんて存在しない。
「零君?熱計るね?」
「・・・」
だって僕はまだ病院の中にいる。
いつかの言葉も聞き飽きた。
終わらない オワラナイ
いつまでも・・・同じ・・・。
「・・・多分私は・・・
「・・・多分僕は・・・
『この世で一番不幸なんだな・・・。』
誰にも聞こえないくらいくらい、小さい声でつぶやいた。
これは、この世で一番不幸なのは自分だと思っている二人の学生の話である。
プロローグ
━━━━神様なんていない。
「あんたいい加減にしてよねっ!!」
バキッ
「なんで学校来るかなぁ?」
ゴスッ
「ねぇ〜死んで?」
ガッ
だって私はいじめられている。
何度も願った。
届かない トドカナイ
今日も・・・同じだ・・・。
━━━━神なんて存在しない。
「零君?熱計るね?」
「・・・」
だって僕はまだ病院の中にいる。
いつかの言葉も聞き飽きた。
終わらない オワラナイ
いつまでも・・・同じ・・・。
「・・・多分私は・・・
「・・・多分僕は・・・
『この世で一番不幸なんだな・・・。』
誰にも聞こえないくらいくらい、小さい声でつぶやいた。
これは、この世で一番不幸なのは自分だと思っている二人の学生の話である。




